あん摩マッサージ指圧・鍼・灸を学ぶ、働く

■鍼灸マッサージとは?

あん摩マッサージ指圧・はり・きゅうは東洋医学を基礎とした伝統的な医療です。
また、厚生労働大臣により免許される国家資格で、視覚障害者の適職としても定着しており、本校卒業生も県内外の各地で地域医療の一翼を担って活躍しています。

    • 鍼治療とは?
      直径わずか0.2ミリ程度の細い鍼でほとんど痛みを感じないようにしてツボを刺激する方法です。
      近年、科学的にもその効果が解明されつつあり、世界的にも注目されています。

鍼治療

    • 灸治療とは?
      「やいと」としてよく知られているように、小さな「もぐさ」を皮膚の上から燃やしてツボを刺激する方法です。病気の予防や体質の改善に適しているといわれています。
      現在は、やけど痕を残さないお灸が多く用いられています。

灸治療

    • あん摩・マッサージ・指圧とは?
      術者の手で揉んだり、なでたり、押したり、あるいは叩いたりして、心地よい刺激を与える治療法です。
      血液の流れをよくして、疲労を回復する効果があります。

あん摩マッサージ指圧

■鍼灸マッサージ師になるには?

本校のような専門教育を行う養成機関に入学し、最短3年間の学習を経て国家試験の受験資格を得ます。
毎年2月に行われる国家試験に合格すれば、『はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師』の国家資格(免許)を得ることができます。
※ はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師には、法律により開業権が与えられています。

■理療科に設置されている3つの課程は?

本校の理療科には、鍼灸マッサージを学習するために保健理療科、専攻科保健理療科、専攻科理療科の3つの課程があります。

〔保健理療科〕
・中学校卒業以上の方が入学できます。
・あん摩マッサージ指圧に関する専門的な知識及び技術を習得します。
・あん摩マッサージ指圧師の国家試験受験資格と高等学校卒業と同等の資格が得られます。
〔専攻科保健理療科〕
・高等学校卒業以上の方が入学できます。
・あん摩マッサージ指圧に関する専門的な知識及び技術を習得します。
・実習の時間数が多く、技術習得に専念できます。
・あん摩マッサージ指圧師の国家試験受験資格が得られます。
〔専攻科理療科〕
・高等学校卒業以上の方が入学できます。
・はり・きゅう・あん摩マッサージ指圧に関する専門的な知識及び技術を習得します。
・はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師の国家試験受験資格が得られます。

■授業と学習の概要は?

・月曜から金曜までの毎日6限(8時40分~15時05分 但し、水曜日は7限まであり、終了は16時00分)の授業があります。祝祭日、夏休み・冬休み・春休みの期間を除きます。
・実技・実習の科目と座学(講義形式)の科目の授業があります。
 実技・実習の科目として、鍼灸実技(専攻科理療科のみ)、あん摩指圧実技、マッサージ実技、応用実技、臨床入門などがあります。2・3年生では、本校臨床室や校外の施設での臨床実習があります。
 座学の科目として、医療概論、衛生・公衆衛生学、解剖学、生理学、臨床医学(診察法や検査法及び整形外科・内科疾患を中心に学習する科目)、リハビリテーション医学などの現代医学的な内容と、経絡経穴概論(ツボに関して学習する科目)、東洋医学概論などの東洋医学的な内容の学習があります。
 学科や学年で異なりますが、1週間の授業30(31)時間のうち、実技・実習科目は10時間程度、座学の科目は20時間程度になります。

■国家試験の本校の合格状況は?

・令和5年までの29回の国家試験について、本校の3つの学科を卒業した114名中110名(96.5%、現役は101名・88.6%)があん摩マッサージ指圧師試験に合格し、免許を取得しています。
・同じく、専攻科理療科を卒業した86名中74名(86.0%、現役は70名・81.4%)がはり師試験・きゅう師試験に合格し、はり師免許・きゅう師免許を取得しています。

■在学中の経済的な補助や負担は?

・授業料は不要です。
・諸費用のうち、教科書代や通学に要した交通費、収めた給食費・寄宿舎日用品費などは、保護者や家族等の経済状況に応じ、国及び地方公共団体が補助する仕組みがあります。(特別支援教育就学奨励費)
・専攻科理療科・専攻科保健理療科については、一定の要件を満たせば、雇用保険の基本手当(いわゆる失業給付)を受けながら在学し、学習することができます。
・働きながら本校に通学することはできません。アルバイトも、原則として認めません。
・入学者選抜の結果、本校の3つの学科のいずれかに入学することになった場合、本校の定める実習衣・実習用具など必要な物品の準備・購入をしていただきます。詳しくは入学前のオリエンテーションで説明いたします。

■理療科を卒業し資格を取った人の進路は?

・治療院や病院に就職し、治療・リハビリテーションに携わります。
・自分で開業し、地域住民の健康保持・増進に寄与します。
・ヘルスキーパーとして一般企業に就職し、従業員の健康管理などにあたります。
・介護保険制度で定められた機能訓練指導員として老人介護施設に勤務します。

※見えにくさや理療科について、ご不明な点があれば、ご相談・お問い合わせください。